オープンソースを取り巻く環境変化への対応

Red Hat社は先週、ソースコードへのアクセスポリシーを大幅に変更しました。ベンダー、開発者、ユーザーに対する影響は大きく、この動きはオープンソースコミュニティに懸念をもたらしました。私は、この決定にできる限り焦点を当て、コミュニティ全般、特にSUSEの顧客とパートナーにご安心いただきたいと思います。

何が起きたのか？

Red Hatは、Red Hat Enterprise Linux（RHEL）のソースコードへのパブリックアクセスを削除することを決定しました。これはソースコードアクセスポリシーの大きな変更であり、この決定はオープンソースコミュニティに大きな懸念を引き起こしました。これは当然の懸念です。RHELの存在は、SUSEをはじめとするさまざまな貢献者によって開発されたLinuxカーネルを含む、多くのアップストリームプロジェクトの協力に負うところが大きいのです。共に革新することこそが、私どものコアにあるものです。私たちは皆、個々の力を合わせた以上のものを築くために、努力しています。私たちは皆、相互に依存しているのです。

オープンソースの価値を守る

SUSEでは、オープンソースの原則とコラボレーションの力を大切にしています。オープンソースの状況の変化は、ダイナミクスを変える可能性はありますが、ソフトウェアへのアクセス、変更、配布の自由は、すべての人に開かれたままであるべきだと固く信じています。顧客満足度、安定性、信頼性へのコミットメントは揺るぎません。私たちは、堅牢なサポートインフラへの投資を継続し、タイムリーなアップデートを提供し、コミュニティユーザーとお客様にクラス最高のユーザーエクスペリエンスを提供します。

SUSE Liberty Linuxのお客様への取り組み

SUSEは、CentOSやRHELを含め、種々のディストリビューションの混在環境の運用および管理を行う多くの企業のお客様を支援しています。このようなお客様のためのソリューションがSUSE Liberty Linuxです。弊社は、SUSE Liberty Linuxのシームレスなエクスペリエンスを提供することに引き続き全力を尽くしており、お客様に安心していただきたいと考えています。Red Hatの決定がそれを変えることはありません。私たちは、オープンソースコミュニティのパートナーとの協力を継続し、数十年にわたる専門知識を活用して、今後もRed Hatのバイナリ互換アップデートとセキュリティ修正を提供していきます。

今後の展望

SUSEはまた、オープンソースのイノベーションは、コードの入手性ににとどまらず、コラボレーションによって促進されることも認識しています。SUSEは、業界の専門家、開発者、パートナーとの積極的な関わりを通じて、Adaptable Linux PlatformやSUSE Linux Enterpriseスイートなど、openSUSEコミュニティを中心とした活気あるエコシステムの育成に引き続き取り組んでいきます。私たちは、オープンソースムーブメントを強化し、すべてのステークホルダーに豊かな未来を約束します。

真にオープンで協力的であり続けるために、オープンソースコミュニティとの既存の協力関係をどのように強化するつもりであるかについては、近日中に詳細をお知らせします。コミュニティとの協力関係の強化こそが、最善の道であり、唯一の道なのです。