ニュージーランドのウェリントン工科大学の学生がSUSEの協力により、CephのPoCを構築

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ウェリントン工科大学(WelTec)の学生チームは、キャンパス内のスタッフと学生が使用するソフトウェアデファインドストレージソリューションの実装を含む概念実証検証(PoC=Proof of Concept)を推進しています。WeITecは、ニュージーランドで最も歴史のある高等教育機関の一つとして、毎年6,000人を超える学生を教育しています。産業界と共に開発された未来志向の学位プログラムを提供することで、WeITecの学生は、実社会で通用する実践的なスキルを習得しています。

このPoCプロジェクトは、WeITecのスタッフと学生が、各自のWindowsクライアントベースPCのローカルドライブ上の仮想マシン(VM)を扱っていたことに端を発しています。このため、ユーザーが別のワークステーションで作業する場合は、ネットワークを介して1台のPCから別のPCにVMをコピーする必要がありました。WeITecのチームは、この極めて煩雑な作業を克服するためにCephを選択しましたが、その技術のすばらしさに感銘を受けました。Cephは、復元力の高いソフトウェアデファインドストレージのオファリングで、iSCSIまたはCIFSゲートウェイを介してMicrosoft Windows環境でのみ利用可能でした。詳細については、SUSEのブログをご参照ください。

学生たちの直面した課題は、Cephクラスターを稼働することにより、彼らの当初の目標であるスタッフと学生が使用するクロスネットワークストレージを実現することでした。独自のWNBDとDokanyドライバの開発は順調に進んでいましたが、Ceph-Windows用のコンパイルに支障が生じました。そして、当該プロジェクトの成功には、SUSEとCloudbaseが先月公開したCeph for Windowsインストーラーが不可欠であることが明らかになりました。現在、学生のテスト環境はSUSE/Cloudbaseで構築されたソリューションを使用して、複数のWindowsクライアントで動作しています。

WelTecの学生で技術リーダーのジェシー・ビーティワード(Jesse Beaty-Ward)氏は、次のように述べています。「SUSE/Cloudbaseインストーラーソリューションによって、想像していたとおりにCephブロックデバイスをWindows 10クライアントに配信することができました。他のデバイスと同様に、ブロックデバイスへのアクセス、フォーマット、読み取り、書き込みを実行しながら、クラスターの使用状況を監視することが可能になりました。」

WelTecでスクールオブビジネスと情報技術の学部長メアリー・クレア・プロクター(Mary-Claire Proctor)氏は次のように述べています。「学生たちがこのプロジェクトに挑戦し成功したと聞いて、大変喜んでいます。ITを専攻する上級生が取り組む卒業研究プロジェクトは、大学の授業を通じて得た知識を現実の問題に応用し、創造的な解決策を考え出す機会を提供しています。チームは、このプロジェクトにより、開発における問題解決を探求するチャンスを得ただけでなく、SUSEとCloudbaseのおかげで、利用可能なソリューションを彼らの環境に統合することに成功しました。学生たちは、この学習経験を身に着けて社会に出ることで、今後待ち受ける技術的課題にもしっかりと準備することができるのです。」

CephのPoCを構築した学生グループによる、主体的な学術的取り組みの成功は大変素晴らしいことです。このプロジェクトによる具体的な成果は、キャンパスにストレージソリューションを実現する可能性が見出されたことですが、教育の観点からしても、ここで得られた経験は何物にも代えがたいものになります。チームはすでにopenSUSEを使用した別のクラスターの構築を計画しており、ディストリビューションの違いがパフォーマンスに与える影響を確認するために、2つのクラスターのベンチマークを実行する予定です。SUSEと経験を共有してくださったWeITecのジェシー・ビーティワード(Jesse Beaty-Ward)、ウィリアム・エドミード(William Edmeades)、ヴィンセント・チェリー(Vincent Cherry)(プロジェクトチームアルファ)の各氏に心から感謝します。SUSEはこのチームの旅を見守ることに喜びを感じており、新たなイノベーションを推進するために、引き続きグループに協力していきます。

ここ数年、SUSEはさまざまなopenSUSEプロジェクト、教育パートナーシップ、アカデミックプログラムなどを通じて、学生がオープンソース技術を学習し研鑽を積むための支援をしてきました。当社の目標は、技術スキルのギャップを埋め、コミュニティを構築し、より多くの学習者に寄り添うために、「The Power of Education(教育の力)」を喚起し、それを継続的に活用していくことです。

 

[ブログの著者: ブレンダン・ブルマー(Brendan Bulmer)、SUSEグローバルアカデミックプログラムマネージャ)]

 

このブログはNew Zealand’s Wellington Institute of Technology students build Ceph proof of concept with help from SUSEの抄訳です。

 

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