SUSEの製品/技術プログラム担当バイスプレジデントであるジェラルド・フェイファー(Gerald Pfeifer)は、次のように述べています。「エンタープライズ・インフラストラクチャでは、あらゆる世代のイノベーションが、オープンソースを基礎に構築されています。エンタープライズ仕様のセキュアなソリューションの開発に関し、SUSEはアップストリーム・イノベーションへの貢献とその利用の両方に秀でており、こうしたソリューションを他のテクノロジーと組み合わせることで、お客様のニーズへの最適な対応が可能です。このようなアプローチをソフトウェア定義型ストレージに採用することで、高拡張性のソリューションが実現し、資本コストと運用コストの双方で、ストレージコストを大幅に削減できます。」
ガートナー社のアナリストは、「Cool Vendors in Storage Technologies, 2017」レポート(注1)で次のように記しています。「ストレージ容量の需要や、ストレージ・プロビジョニングの大幅な高速化に対する要求はますます高まり、インフラストラクチャ・チームや運用チームが対応できない状況になりつつあるのは、明らかです。バランス感覚を取り戻すには、大幅な自動化を実現したシステム、すなわち、スケールを大幅に拡大しつつ、自動化も著しく進化させたストレージ・ソリューションが必要です。」
SUSE Enterprise Storage 5について
SUSE Enterprise Storage 5は、SUSEのインテリジェントなソフトウェア定義型ストレージ管理ソリューションの最新版です。IT部門は今後、エンタープライズ・ストレージ・インフラストラクチャの変革を効率的に行うことで、イノベーションを加速させて、コストを削減できます。本製品は、オープンソース・プロジェクト「Ceph」のLuminousリリースがベースとなっており、コンプライアンス、アーカイブ、バックアップ、大規模データ・ストレージの用途に最適です。大規模データ・アプリケーションの具体例としては、ビデオ監視、監視カメラ(CCTV)、オンライン・プレゼンス/トレーニング、ストリーミング・メディア、X線、地震処理、ゲノムマッピング、CADなどが挙げられます。バックアップ/アーカイブ・アプリケーションには、Veritas NetBackup、Commvault、Micro Focus Data Protectorに加えて、iTernityなどのコンプライアンス・ソリューションがあります。
SUSE Enterprise Storage 5は、Cephの新たなバックエンドであるBlueStoreをサポートする、初の商用製品です。SUSEは、SUSE Enterprise Storageの以前のバージョンで市場初となるiSCSIとCephFSのサポートを実現しており、今回の商用製品初のBlueStoreサポートも、新しい技術に迅速に対応するというSUSEの姿勢を表しています。本リリースは、以下のメリットを顧客企業にもたらします。
- 新登場のネイティブオブジェクト・ストレージ・バックエンドのBlueStoreを通じ、より高水準のパフォーマンスが要求される環境にも対応。SUSE Enterprise Storage 5は、書き込み性能が前リリースの最大2倍で、I/Oのレイテンシを大幅に削減
- BlueStore対応データ圧縮技術により、容量を開放し、必要なデータ量を削減
- 複製ブロックデバイスとCephFSデータの消失訂正符号処理を通じ、耐障害性ソリューションのディスク容量を効率化
- 次世代のオープンソース・ストレージ管理システムであるopenATTICを使用し、機能を拡張した高度なGUIによってシンプルな管理を実現、運用コストを削減
- Salt統合の強化を通じ、クラスタの管理とオーケストレーションをシンプル化
- CephFSをエクスポートするネットワーク・ファイルシステム(NFS)ゲートウェイの本番サポート。クライアント・コンピュータのユーザーは、コンピュータ・ネットワークを介してファイルにアクセスが可能
- RADOSオブジェクト・ゲートウェイ(RGW)をエクスポートするネットワーク・ファイルシステム(NFS)ゲートウェイの本番サポート。ファイルシステム・インターフェイスが必要な従来型のファイル・アプリケーションは、クラウドネイティブのAmazon S3またはSwiftのデータにアクセスが可能
- ファイルシステムをCIFS/Sambaにエクスポートし、異機種間接続を実現するCephの機能の技術プレビュー
SUSE Enterprise Storageのディスク間バックアップ機能について
SUSE Enterprise Storageは今後、効率性、柔軟性、拡張性に優れたディスク間バックアップ・ソリューションとして、自己管理機能や耐障害性、常時接続、容易なアップグレードを実現します。SUSE Enterprise Storageがこうした機能を実現するにあたり、一般的なハイエンド機能に必要なコストは不要です。低コストの業界標準ハードウェアがオープンソース・ソフトウェアを実行することで、顧客企業にとっては、プロプライエタリな(企業独自の)ソリューションで見られる、高コストやベンダーの囲い込みから解放されます。エンタープライズ向けのオープンソースの代替ソリューションや商用製品のコストモデルとは異なり、SUSE Enterprise Storageは、ギガバイト単位のストレージコストを回避する画期的なライセンスモデルを採用しています。
さらに、重複排除サービスに対応する高度なバックアップソフトウェアによって、重複排除デバイス(重複データを排除し、全体的なストレージ量を削減するため、プロプライエタリなソリューションで一般に同梱される高度なデバイス)を個別に用意する必要がなくなります。SUSEは現在、CommvaultやVeritasなど、エンタープライズ向けバックアップソフトウェアのリーダー企業の認定を取得しており、これらの製品はいずれも、組み込みの重複排除機能を搭載しています。
ディスクバックアップ・ソリューションの総所有コスト(TCO)を比較した最近のレポートでは、一般的なソフトウェア定義型ストレージとSUSEは、圧倒的な首位に立ちました。IT Brand Pulse社は、次のように記しています。「コストデータによると、SUSEは現在、ソフトウェアライセンスでのサポートを含むクラス最高の価格設定モデルを通じ、明確なバリューリーダーとなっています。ライセンスコストが前倒しの他のソリューションとは異なり、ソフトウェアのコストは5年間を通じて均等に分散されます。」
SUSE Enterprise Server 5の提供開始は、2017年第4四半期中の予定です。詳細については、suse.com/storageをご覧ください。
(注1)ガートナー社「Cool Vendors in Storage Technologies, 2017」、Dave Russell、Arun Chandrasekaran、Julia Palmer、Raj Bala、Alan Dayley、Pushan Rinnen、Garth Landers著、2017年5月12日
SUSEについて
SUSEは、オープンソースソフトウェアのパイオニア企業であり、信頼性と相互運用性に優れたLinuxおよびクラウドインフラソリューションを提供しています。その卓越したエンジニアリング能力、圧倒的品質のサービス、他の追随を許さないパートナーエコシステムは、25年の歴史を誇り、これに裏打ちされた製品とサポートは、顧客企業が複雑な要素を管理し、コストを削減し、自信を持ってミッションクリティカルサービスを提供できるよう支援しています。また、長期的な関係を構築することで、現在および将来にわたり、顧客が成功する上で欠くことのできない、より高度なイノベーションの開発・提供を実現しています。詳細につきましては、https://www.suse.com/ja-jp/ をご覧ください。